【雑談】吉野彰さんがリチウムイオン電池でノーベル化学賞受賞。企業のいち研究者として思う事。

悲しいニュースばかりだった令和元年、そんな空気を変えるような嬉しいニュースが入ってきた。

旭化成の名誉フェローである吉野彰さんが、「リチウムイオン電池」の開発でノーベル化学賞を受賞。各地で号外が配布され、日本が明るいムードに包まれた。

ふと、3年前を思い出していた。

日本人である大隈先生が、ノーベル生理学賞、医学賞を受賞した日。大隈先生は当時私の通う大学の栄誉教授だった。大学院生であった私が所属していた研究室では、自分たちの大学からノーベル賞が出たと盛り上がり、家に帰ろうとすると、大学前が取材陣のインタビューで溢れかえっていた事を今でも覚えている。

あの時から3年。私は今、企業で研究職に就いている。環境も、考える事も、幾分か変化している。

企業では、当然世に出るモノを作らなければならない

大学の研究でも世の中で必要とされるものが評価されるが、企業はそれ以上である。自由度が低いというか、研究として面白いと思っても、世の中の役に立たなければ意味がない世界である。

就職してわずかな時間しか経っていないけど、そういう場面はもう何度も見た。

ちゃんと製品化されるのは、本当に一握り。

どんなに頑張っても、どんなに良い結果が出ても、お偉い方が終わりと判断すれば終わりである。本当に骨が折れる。

先が見えない道を、戻る事も許されない道をひたすらに進み続ける不安

化学の道に進んだからには、少なからず「世の役に立ちたい」、なんて決まり文句を1度は考えたりもするんだけど、そんな甘い世界じゃないって事に気付く。

今回の受賞は、少なからず勇気を与えてくれた。

吉野彰さんは、旭化成に勤めている時に、リチウムイオン電池の開発を行っていた。たとえ上手くいった事例であっても、失敗のない研究は存在しない。リチウムイオン電池の開発も、おそらく相当な失敗と挫折の中から進んできたものであったと思う。

だからこそ、今回の受賞は企業で研究する自分にとって、勇気を与えてくれた

今後別の仕事につく事があっても、今の仕事を続けているうちは諦めずに、自分の出来る限りの事を進めていきたいと思った。

望む事

今回の受賞をきっかけに、国が企業の研究に手厚い環境に変わっていけば良いなぁと思う。また、将来研究を仕事にしたい、という若い世代が増えれば嬉しい。

今後も壁にぶつかると思う。ぶつかってもぶつかっても、希望は捨てないようにしようと思った。

今日はこんな話。ちょっと前を向けた日。

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